「デスノート」が12巻をもってついに完結した。もう読めないのは悲しいが、期待を裏切らない結末だったので満足だ。

　ただ、作中ずっと不満だったのは、「キラの出現によって変わっていった世界」が、全くと言っていいほど描写されなかったことだ。せいぜい「こんなテレビ番組がある」という程度。その点「20世紀少年」は、「ともだち」の出現によって生じた社会の変化を、一般人の視点でこれでもかと描き込み、「こんな独裁者が現れたらどうなるのか」をリアリティをもって見せてくれた。まぁ週刊少年ジャンプでそれをやったらたちまちアンケートの順位が下がって打ち切りの危機だろうけど。

　最後は、キラを信仰する人々の列の中から謎の女が出てきて祈りを捧げる場面で終わる。この女は容貌からするとミサか粧結か。あるいは月とミサの娘か。この女が教祖(?)となってキラの考え方に従って行動し、それに賛同する人々が増えてきたら、いつか月は本当に「新世界の神」になるかもしれない。


　残されたお楽しみは10月に発売される公式ガイド本だ。「Lのお菓子一覧」……あああ見たい。ガモウひろしは果たして登場するのか？