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2014 03,27 21:03 |
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実に白々しい記事タイトルだ。
「乙嫁語り」がマンガ大賞を受賞した。 これまでの履歴を見てみると 2010 ノミネート 2011 2位 2012 ノミネート 2013 2位 やっとというか今更というか。 関連の記事を読むと 「『乙嫁語り』は、中央アジアの研究者が「巻を重ねるごとにどんどん精度が上がっている」と評するほどの作品だ」(記事URL) 「海外でも高い評価を獲得し、2012年にはフランスのアングレーム国際漫画祭で世代間賞(Le Fauve Intergenerations )を受賞、また米国図書館協会10代向けコミックベスト10にも選ばれた。今回の受賞は、そうした国内外の評価の高さを確認させるものだ」(記事URL) と高評価だ。 当ブログでも、記念に以前メモ帳に書きなぐっていたものを公開しようと思う。 (後でちゃんと整理して公開するつもりだったが時期を逸したので文体ごちゃごちゃの上に途中で終わっています) ※5/22 キャラクター名を一部修正しました。 私が唯一、面白いと思う森薫のマンガがある。 それは「あとがき」。 森薫のあとがきは面白い。 パッションが伝わってくる。 森薫の描きたいものとは何か。 じゃらじゃらのアクセサリーとか、刺繍とか、馬とか、民族衣装とか? いや、違うね。 平日の昼間に馬の脚とかを描き込みして「私、生きてる!」と実感する自分自身である。 刺繍の糸や美女の裸やつやつやの黒髪を瞳孔全開で描き込む自分自身を、森薫は誰よりも愛しているのだ。 あれはマンガではなく、「マンガ形式の森薫○○○○ショー」である。 それが、まるで「素敵なキャラクターが織り成す素敵な世界」のごとく見えるのは凄いと思う。 はっきり言ってしまえば、森薫のマンガは「エロマンガ」なのだ。 ただし、「エロ」の部分が「刺繍」「レース」「メイド」「彫刻をする老人の手つき」「じゃらじゃらのアクセサリー」だったりするのだが。 森薫のマンガに「人物がどーの」「ストーリーがこーの」と言うのは、エロマンガに対して「もっとストーリーとかキャラクターの心理描写をすべき」と言うようなものだ。 だがあえて言おう。 「マンガとして、あの内容はおかしくない?」 エロマンガにドラマ性や心理描写を求めるがごとき行為ではあるが。 「乙嫁語り」第一話を見てみよう。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 華やかな民族衣装を着た娘が、目を丸くしている。 視線の先には少年。周囲の人々はなにやら困惑した様子である。 ナレーション。 アミルを見に来る子供たち。二人の会話。 カルルクの母親と姉が朝食の準備をしているところにアミルがやってくる。 アミルとサニラは当たり障りの無い会話をするが、嫁に来たばかりのアミルはあまりすることがなくなんとなく疎外されたような状態に。カルルクはそれを見てちょっぴり心を痛める。 アミルは得意の狩りでウサギをとって来、美味しいスープを作る。 翌朝、生地についての発言を誤解して下着姿で飛び出し周囲を慌てさせる。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 12歳の少年の元に20歳の花嫁がやって来る。周囲の反応からすると、それは意外な事だったらしい。しかもアミル本人も、相手を見て最初は驚いていたことから、カルルクの年齢をもっと上だと聞いていたはずだ。 後になってカルルクはアミルに「驚いたのは、聞いていたのと違っていたから」と言っているので、 ・当時としては年齢が行き過ぎていたアミルを、ハルガル家が嘘をついてエイホン家に嫁がせた ・縁談をまとめる際にアミルの年齢が誤って伝えられた のどちらかだと思われる。 (「ジャンプSQ」のインタビューでは作者が「遊牧民のお姫様が間違って嫁いできた」と言っている) が、第一話の時点では「聞いていたのと違っていた」ということすらわからない。ただ驚く二人と困惑する周囲が一コマ描かれただけで、あっさり結婚式は執り行われ、二人は生活を始める。 なぜ誰も何も言わないのか? 普通ならここで誰かが「お嫁さんは○歳じゃないの? どういうこと?」と発言しないか? また、これも後になって判明するが、式にはアミルの親族は一人も来なかった。 当時の中央アジアの習慣は全く知らないが、祖母が「婚礼にも顔を出さなかったくせに」云々と言っていたことから、これは非礼なことだと推測される。 なのになぜアミルもカルルクも穏やかな表情で式に臨んでいるのか? 特にアミルは、結婚式に自分の身内が一人も来ないという状態で、なぜ平然としているのか? 実は家族と仲が悪いので、離れられて嬉しかったのか? しかし後で兄やおじが来たときには嬉しそうに駆け寄って行ったのでその可能性はない。 カルルクもちょっと12歳には思えないほど落ち着いていて大人びている。 というわけで、「普通ならこうじゃないの?」という展開を考えてみた。 ↓↓↓ 父「お前の縁談が決まったぞ。山の向こうのハルガルの娘だ。お前より一つ年上の13歳で、評判の美人だそうだ」 カ「えっ、まだ結婚なんてしたくないよ」(性格は年相応に変更) 父「なに、わしの15歳よりもちょっと早いだけだ。ハルガル家は名門だ。そこの娘を嫁に貰えばうちもこの先安泰さ」 カルルク、ぶつぶつ言いつつ(どんな娘かな……)とか考えて内心楽しみにしている。 そしてアミル一行が村にやってくる。 周囲の人々「おー、すごい馬と羊だな。さすがはハルガル家だ」 近づいてくると 「……ずいぶん、背の高い花嫁さんだな」 そして対面。双方驚く。 セイレケ「ちょっと、お嫁さんは13歳じゃなかったの!?」 「あなた一体何歳なの?」 アミル「20歳です」 一同ざわめく。 父、従者につめよる。 「どういうことだ!?」 従者「私はただの付き添いでして……」 とりあえず、屋内に移動して話し合い。 「私は、カルルクさんが18歳だと聞いていました」 「ご家族はなぜ来ないの?」 「(何か理由)」 セイレケは悪役に。サニラはイジメはしないもののセイレケを止めない。 とりあえずハルガル家に使いを出してことの真偽をただすことに。 その間アミルはエイホン家に滞在する。 アミルの何気ないふるまいや言葉にだんだんと魅力を感じるようになるカルルク。 戻ってきた使者は「13歳というのはそちらの勘違い。こちらは最初から20歳と言っている。結婚を破棄するというのは我が一族に対する重大な侮辱と受け止める」と伝える。それを聞いて父はアミルとの結婚を予定通り執り行うことにする。 しかしアミルは、自分が歓迎されていないことを感じ、自ら家に帰ることを申し出る。引き止められるも意志は固い。 そして出発の日、去っていくアミルを見ていたカルルクは、突然馬に乗ってアミルを追いかける。 追いついて 「一緒に暮らそう」 アミル、困惑→嬉し泣き。 やきもきしながら待っていたエイホン一家のもとに、二人が帰ってくる。 笑顔の両親、仏頂面のセイレケとそれを気にするユスフ、無邪気に喜ぶ子供たち。 ・・・・・・・・・・・こんな感じで当時の習慣、アミルの実家の説明、婚礼に至る過程、なんかを描写するでしょう普通。 なぜ何事もなかったかのようにアミルが受け入れられ、しかも家族全員が性格が良くてアミルに好意的なの? PR |
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コメント |
どうも初めまして
この度大賞を獲られたようですね 私も森薫やこの作品自体が嫌い な訳ではないのですが、全く持って 過大評価だと思っております ほのぼのした話や中央アジアは 好きなのですがこの作品は せいぜい話もデッサン力も同人の 域を出ないクオリティだと思います 【2014/03/2721:18】||よ#527fbb8012[ 編集する? ]
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>よ様
「過大評価」この一言に尽きますね。 ほのぼのした日常漫画、萌え漫画は世に沢山ありますが なぜ森薫作品だけはこれほど高く評価されているのか不思議です。 マンガ大賞のコンセプトは「友達に勧めたくなるマンガ」だそうですが 「乙嫁語り」を勧められて感想を聞かれたら 「絵、すっごく上手いね」くらいしか言えません。 【2014/03/2821:03】||Serrat#22656068c0[ 編集する? ]
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批判してますよ。乙嫁語りではなくエマですが。
ttp://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/touch/20060907 書籍化もされてます。 モヤモヤ解消の一助になればと思います ご存知の上でしたらすみません。 【2014/05/1910:59】||あ#c0f11da7[ 編集する? ]
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>あ様
その批判のことは知りませんでした。情報ありがとうございます。 そこに書かれていた本も読んでみようと思います。 私はイギリスの階級社会についてほとんど知識がないのですが、 エマの扱いが妙に良すぎないか?と思いました。 本当は、その批評家のような知識のある人が もっと語ってくれると良いのですが…… 【2014/05/2020:55】||Serrat#226560ddb1[ 編集する? ]
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上のコメントしたものです。
小谷野氏の宣伝めいたコメントになってしまったのですが、 マジレスしますとエマの批判が載ってるのは、たしか、カスタマーレビュー集なので、エマの為だけに書かれたものではないです。 紛らわしい書き方ですみませんでした。 僕もイギリスについての知識は皆無なのですがww 正確な時代考証に基づいた緻密な描写が凄い!普通のメイド漫画とはレベルが違う!みたいな文脈で褒められてるのは謎ですよねえ。 作者はリビドーのままに描いただけでしょうし、一読者としてはそれで十分なのですが。 こういうツッコミは本来は漫画批評家の仕事なのではと思います。 【2014/05/2023:13】||あ#224b6f5032[ 編集する? ]
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>あ様
>エマの為だけに書かれたものではない まだ入手できていませんが、ブログをまとめたものかな?と思っていたので大丈夫です。 ご丁寧にありがとうございます。 作者本人は己の萌えを描いているだけなのに 一部の読者が「緻密な考証に基づいた素晴らしいドラマ!」と崇拝している点は 以前から気になっていたので今後取り上げてみたいです。 【2014/05/2210:59】||Serrat#2265610175[ 編集する? ]
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パリヤさんが出てきたとき、なぜ近所に年回りの近い子がいるのにカルルクのところに嫁がせなかったのか疑問で仕方なかった(笑)
パリヤさん、いままで見合い何度も失敗してるならカルルクとも見合いしたことあるんじゃないか? 今まで近所にそんな子がいたことすら知らなかったような家長候補カルルク(笑) 全ては年の差女房をやりたいだけで回りの環境についての描写は省略するからおかしくなる。 【2015/08/1317:47】||タミフル#c039d3dc[ 編集する? ]
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>タミフル様
>なぜ近所に年回りの近い子がいるのにカルルクのところに嫁がせなかったのか疑問で仕方なかった ですよね! 幼馴染でカルルクが好きだったけど結婚は断られてしまったとか 血族結婚を防ぐため、村人同士の結婚は好まれないとか 何か理由があればまあ納得できるのですが……。 たぶん作者にとって「私の萌えを全部ぶち込んであるアミルを大好きなご近所の娘さん」であること以外、あまり重要ではないのでしょう。 【2015/08/1521:50】||Serrat#6b080b1f6a[ 編集する? ]
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