石鹸でも買うかぁー、と仕事帰りにLUSHに寄った。

　高校生の男子(地味で小太り)一人と女子(記憶にない)三人くらいがキャッキャはしゃいでおり、「これ買ってー」だの言っている。男子は手に弓を持っていたので、彼らは同じ部活の仲間かなにかなのだろう。私は高校生にまぎれてのんびりシャンプーの棚など眺めていた。

　すると店員が近寄ってきて「ラッシュは普段どんなのをお使いになりますかぁ？」「今日は何かお探しですかぁ？」とか何とか話しかけてきて、「いえ石鹸一個使ったくらいであんまり～」などと答えていると、洗顔料を試すことを勧められた。左手の甲に何か塗られ、洗い落とすとすべすべした仕上がりになった。

　やがて高校生たちは何も買わずに帰り、店内は店員三人、客は私一人になった。店員たちは商品のディスプレイを直しながら交互に「○○の香りの××はいかがでしょうか」「大人気の△△はいかがでしょうか」と叫んでいる。私に対して言っているのではなく、通りすがりの客を呼び止めるとか、セール品を売り込むといったような調子である。さほど広くない店内で、客は私一人だというのに、これは何の嫌がらせか。
　石鹸一個と入浴剤一つを買い、スタンプカードと新しいラッシュ通信を貰って私は店を後にした。

　LUSHの店や商品は好きだし、店員も商売だから当然とはいえ愛想良くて感じがいいのだが、見物くらいゆっくりさせてー！
　高いうえに早くなくなるんだよね、ここの石鹸……。


　あ、関係ないけどオーストラリア産の「ティムタム」っていうチョコレートビスケットが美味しいです。