今日は久しぶりの彫金教室の予定だった。

　六月に教室に行ったら「先生は入院した。留守電に連絡を入れた」と言われたが、全く履歴は残っていない。どうも先方が電話番号を間違えたらしい。番号を確認し、「海の日頃に退院の予定。退院したら連絡する」ということだった。

　それ以来連絡がなく、それまでも先生に次回の予約をしたらその予定をカレンダーに書き入れるのを忘れられて先生が不在だったり、行ってみたら祝日で教室が休みだったりと、何かとしょんぼりすることが起こっていたので(先生はいい人なのだが)、これは忘れられたか、また番号を間違えられたかと思っていた。

　しかし、八月末に「再開しました」という連絡をもらったので今日の予約を入れていた。
　朝、携帯電話の電源を入れると、二件の留守番電話が入っていた。
　着信時間は昨日の夜で、再生すると二件ともものすごい雑音が続き、次にピーッという音が入っているというものだった。

　留守電のメッセージはもれなく着信が「お留守番センター」となっているので、誰から来たものかわからない。
　この時点で、私はこれまでの経緯と考え合わせて「また彫金教室から連絡が来たけど、何らかのトラブルで雑音になっているのでは？」と考えた。

　そして駅に行くと、早朝の事故のため電車が一部区間でしか運転しておらず、この時点で別の路線で行けば良かったのだが判断が遅れて間に合わない時間になってしまった。

　謎の着信＆電車のトラブルですっかりやる気をなくし、私は「急用ができたので休みます」と電話したのであった。確認してみたところ、着信は彫金教室からではなかった。


　運転している区間にある駅で下車し、スターバックスで「クレームブリュレマキアート」なるものを飲んだ。普通のラテとあまり変わらない。
　飲み終わった頃、通常区間の運転が再開したので、少し先にある駅で下車してショッピングセンターに行き、そこに入っている輸入食材の店でシロップやらトムヤムペーストやらワインやら買い込む。前から欲しかったものを買ったのになぜか徒労感だけが残る。もうちょっと有意義な休日を過ごしたいものだ。